福岡MPオフィスの松股です。
タイトルにあるように、今月の【フラット35】の金利が史上最低の金利となりました。
【フラット35】は、借入年数や購入金額に対する借入割合(融資率)によって
適用金利が異なりますが、いずれも先月より0.04%引き下げられています。
例えば融資率9割以下で返済期間が21年以上の場合で、1.73%→1.69%です。
巷では景気が回復傾向にあるというニュースが頻繁に流れています。
景気上昇となれば市場金利も上昇するものと考えられられます。
しかし今回【フラット35】の金利が引き下げられました。
どうしてでしょう?
【フラット35】や銀行の住宅ローンの固定金利は、長期金利(新発10年国債利回り)
の動向に影響されます。
そこで最近の推移は以下の図表のとおりです。
さらに最近1年の推移は以下のとおりです。
日本経済の景気回復を感じさせるニュースとは逆に、
長期金利は下がっているのです。
日経平均株価も最近は15000円台前半から上昇していません。
これはどういうことでしょうか?
簡単に言えば、現状はまだ景気回復とは言えないということでしょう。
原油価格の高騰によりガソリンをはじめ、先日、多くの生活用品の
物価上昇がニュースになりました。
当然ここには世界情勢の不安定と円安傾向の影響があります。
しかし労働者の賃金、特に日本の大多数を占める中小企業の賃金は
ニュースで騒がれるほど上昇していません。
賃金が上がらないのに物価が上昇する・・・現在はまさに
スタグフレーション状態と言えるのではないでしょうか?
今回の金利引き下げは、アベノミクスによる経済戦略がまだまだ難航
していることを、あらためて感じさせる出来事だと思われます。
コメントをお書きください