しかし記事の中には、消費者の誤解を招きかねない文言もあるので、
この場で注意点を列記いたします。
【手続き簡単、低金利】
ネット銀行においては、都銀や地銀より低金利であることは間違いありません。
事前審査はインターネットで出来るので、これも手間がかかりません。
しかし正式審査(本審査)以降は、郵送での手続きとなります。
記事には「郵送で簡単に手続きが出来る便利さ」と書かれていますが、
はたして本当に便利なのでしょうか?
店舗に出向かなくても手続きが出来るということは、一見便利に見えます。
しかし住宅ローンは物件を担保に融資するものであり、借入金額も多額です。
クレジットカードの契約や、マイカーローンなどの無担保ローンのような、
簡単な手続きではないのです。
加えて一般の消費者の方の中で、住宅ローンの手続きに慣れている人は皆無です。
よく聞く話ですが、慣れていない人が行う手続きゆえ、書類の記入漏れや押印漏れ、
提出書類の不備などにより、審査に時間がかかることがよくあるそうです。
本業でその手続きに携わっている私でも、銀行によって書類の記入内容や必要書類が
異なることから、漏れがないように手続きには細心の注意を払っています。
【手数料の安さが特長だ】
新聞に掲載されている住信SBIネット銀行、ソニー銀行、イオン銀行は、
いずれも融資額の2%+消費税の取扱手数料がかかります。
通常、都銀では一律3万円、地銀では一律5万円(いずれも消費税別途)です。
ネット銀行においては、手数料はむしろ高いのです。
【住信SBIは当初5年間固定金利を0.5%に引き下げ】
適用金利が0.5%となると、とんでもなく低い金利です。
しかし以前私が書込みをしましたが、今の時期、特に5年固定金利は避けるべき
なのです。
その根拠は、7月15日付のブログをご参照ください。
広告に乗せられて選択すると、銀行の策略にはまってしまう可能性があるのです。
書込みが長くなりましたが、今回の記事に限らず、この手の記事のほとんどが、
現場のことをよく知らない記者によって書かれています。
住宅ローンは長年に渡って多額の借入金を返済するものです。
選び方や取組み方次第では、家計に大きな差異が生じます。
よってこの手の記事を鵜呑みすることなく、他の情報も仕入れながら、
慎重に選びましょう。
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