福岡MPオフィスの松股です。
少し遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
昨年、日銀がマイナス金利を導入して間もなく1年が経とうとしています。
マイナス金利導入後、特に金利が低いネット銀行への申込みや借換えが増えているらしく、関連ニュースをよく目にしました。
2017年最初のブログ、少々長文になりますが、ネット銀行のメリット・デメリットについてです。
ネット銀行といえば、
・住信SBIネット銀行
・ソニー銀行
・新生銀行
・イオン銀行
・楽天銀行
・じぶん銀行
などが挙げられます。
中には新生銀行やイオン銀行のように店舗を持つ銀行もありますが、多くは無店舗で営業しています。
無店舗営業 → 設備費や人件費のコスト削減 → 低金利実現 といえます。
冒頭で述べたように、一番のメリットは低金利なのです。
ただしホームページ画面の特に目立つ部分に低金利をうたっている場合、注意が必要です。
その低金利の適用には、何らかの条件をクリアしないといけない場合があるからです。
2つめのメリットは、店舗がない分、自分の都合のよい時間に自分のペースで手続が出来ることです。
都銀や地銀など店舗がある銀行の場合、数回にわたって銀行窓口に出向く必要があります。
また3つめのメリットとして、保証料がかからないということがいえます。
一般の銀行が保証会社の保証付きで融資をするのに対して、ネット銀行は銀行自身が審査をするため保証料がかからないのです。
このように大きなメリットは
・都銀や地銀より金利が低い
・店舗に出向かなくても手続ができる
・保証料がかからない
ということになります。
これに対して、どのようなデメリットが考えられるでしょうか?
大きく分けて、以下の3つのデメリットがあるといえます。
まず第一には、手続に時間がかかる、ということです。
事前審査だけは端末からの画面入力で手短にできます。
しかし本申込み以降の手続が大変なのです。
クレジットカードやカードローンなどはネットだけで全ての手続が簡単に出来る場合が多いのですが、住宅ローンの手続はどうして大変なのでしょうか?
それは大きな金額を長期間にわたって借りる商品であること、土地と建物を担保としての融資であることだからです。
基本的に、住宅ローンの本審査の書類記入は大部分が手書きです。
印鑑も押さなければなりません。
住民票、所得証明書、物件の登記簿謄本など、審査に必要な書類は役所や法務局から原本を取り寄せなければなりません。
これらの手続は、事前審査に通ったネット銀行から書類が郵送されてくることから始まります。
送られてきた書類に自筆で記入し、必要書類を揃えて提出(返送)することで、ようやく本審査に入るのです。
そこに記載漏れや書類の不備などがあれば、また郵送でのやりとりです。
本審査終了後、銀行との契約(金銭消費貸借契約)となりますが、それも郵送でのやりとりです。
手続に時間がかかるというのは、お分かりいただけましたか?
住宅ローンの取組手順は、今でもアナログであることを知っておいてください。
2つめは、銀行によっては高い融資手数料がかかることです。
例えば住信SBIネット銀行やイオン銀行では、融資金額の2%+消費税の費用がかかることがあります。
ホームページなどでは「保証料無料」という文言をよく目にしますが、それ以外の費用がかかることもあるのです。
3つめは都銀や地銀より審査が厳しいということです。
審査に不安要素がある場合、申込者の審査が有利に進むように資料や文書を添えて私が銀行に説明し、なんとか承認を獲得することがよくありますが、ネット銀行ではそのような説明は一切効果がありません。
決められた審査スタンスのもとで機械的に審査されるのです。
これまで述べてきたように、ネット銀行にはメリットもデメリットもあります。
しかし以下のような方であれば、ネット銀行が向いているといえます。
①審査に不安な点はない
②ネットの画面入力や操作に慣れている
③書類(申込書や契約書)の記入や必要書類の取得を苦にしない
④融資実行まで時間がかかっても大丈夫である
中でも④については、住宅会社によっては嫌がる傾向があるのでご注意ください。
特に中古住宅購入の場合、売主が個人であることが多いため、手続に時間をかけられたら売主が困る場合があります。
逆に工期に余裕がある新築マンションや新築建売住宅の場合は、手続に時間がかかっても問題は少ないかもしれません。
③については、当社がその手続のサポートを行ない、融資実行までの期間を幾分短縮できる場合があります。
住宅は一生に何度も買うものではありません。
住宅ローンの手続に慣れている人はほとんどいません。
手続についてお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
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