携帯会社関連のクレジット:完済や解約の条件にはご注意を!

福岡MPオフィスの松股です。

 

当社が住宅ローン手続をサポートしたお客様の中には、時々、融資の条件として携帯会社関連の借入の完済や解約を言われることがあります。

 

これは融資実行まで時間に余裕がある場合は問題ありませんが、時間に余裕がない場合は厄介なのです。

先日、このような事例がありました。

 

中古マンション購入のお客様でした。

審査には大きな問題点があったものの、なんとか問題点をクリアして事前審査を通過しました。

事前審査承認時は、特に条件は付きませんでした。

ところが本審査の結果、キャッシングしている分を完済してカードを解約する旨の条件が付いてしまいました。

 

お客様は売買契約時の手付金を工面するためにカードキャッシングで借入をしていたのです。

それは事前審査承認後のことだったので、本審査でそのことが判明し、その条件が付いてしまったのです。

 

条件の内容としては、売買の決済までに完済したことと解約したことが分かる書面の提出が必須でした。

 

このような借入の完済手続は、借入先が店舗がある銀行や信販会社であれば窓口に出向くことで即日で出来ます。

ただしこのお客様が利用していたのは携帯会社のクレジットカードでした。

携帯会社の場合、クレジット担当の店舗がなく、携帯電話ショップでも手続が出来ません。

手続の手段としては、画像にあるように、担当窓口に電話をするしかないのです。

 

 

今回の売買物件は中古マンションです。

売主が早期の決済を希望していたため、本申込みが終わった段階で、売買決済の日程まで予定を組んでいました。

ところが売買決済の日までに「完済と解約が分かる書類の提出」は、相手が携帯会社の場合、とても高いハードルとなるのです。

 

今回、まずは私の目の前で、お客様本人から携帯会社に電話をしていただきました。

しかし完済をしても、完済と解約の書面が届くのに10日から2週間ほどかかると言われました。

これは予想通りの展開で、それでは決済日には間に合いません。

 

以下は、それに対して私がとった行動です。

 

まずはその電話を一旦切っていただきました。

それから申込み先銀行にアポを取り、お客様と私とで出向きました。

そして銀行担当者の前で、再度携帯会社に電話をしていただきました。

 

携帯会社からの回答は前回と同じですが、完済のための振込金額と振込先の確認を、銀行の担当者の面前でやり取りをしたことに意味があるのです。

これによって決済日までの書面の提出が不可能であることを分かっていただき、完済のお金を振込んだ伝票を提出、および解約が分かる書類を後日提出することで、事前に決済をさせていただけるようお願いをし、なんとかそのOKを取り付けることが出来たのです。

 

携帯電話本体の分割払いの完済条件がついた場合も、今回の事例と同様、完済が分かる書面の発行まで時間がかかります。

完済金額は、翌月の通話料引落日にまとめて徴収ということもあるからです。

 

全ての金融機関が、今回のような事例で決済のOKを出してくれるとは限りません。

 

携帯会社関連の完済条件が付きそうな時は、事前審査の結果が出た時点から対処することをおすすめします。

 

また事前審査で承認後は、新たな借入をしたり、既存ローンの返済に延滞が生じないよう、注意することも、とても重要です。

 

 

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