審査に通らない意外な理由

福岡MPオフィスの松股です。

「住宅ローンの審査に通らない、でもその理由が分からない。」

時々このような相談をうけますが、今回は最近あった事例をご紹介します。

 

審査に通らない意外な理由、それは「現金決済主義」でした。

 

現金決済主義とは?

 

これまでにクレジットカードを1枚も作ったことがなく、何かの支払いの際は必ず現金で支払い、加えて車購入などでもローンを一切取組んだことがないケースをいいます。

個人信用情報に関わる金融業界では「スーパーホワイト」と呼ばれることもあります。

ただし最近はスマホ本体代金を分割払いにしているケースが多いため、全くのスーパーホワイトは少なくなりました。

 

そこである住宅業者様からお客様のことで相談がありました。

「2ヶ所の金融機関で審査に通らなかったけど、原因が分からなくて困っている」

とのことでした。

そして今後の審査において私が事務サポートを請け負ったのですが、お客様にはまず個人信用情報登録機関(シーアイシー)の登録情報を開示していただきました。

スマホ本体代の分割払いの実績はあるものの延滞は全くなく、それ以外は現金決済主義で、クレジット情報は携帯代の1件のみでした。

このケースは私も久しぶりでした。

でも1件のみとはいえクレジット情報があるのでスーパーホワイトには該当しないと思ったこと、もう何年も前ですが同様の事例で審査に通ったこともあったので、原因がこの情報内容にあるとは思っていませんでした。

 

そこで新たな事前審査の申込書をいただく前に、数ヶ所の金融機関担当者にさぐりを入れました。

すると最近の審査傾向では、クレジット情報が携帯代1件しかなければスーパーホワイトと同様と判断され、審査は非常に厳しくなるとの回答があったのです。

 

そして2ヶ所の金融機関の事前審査に申込むことにしました。

出来るだけ審査のフォローになるよう、説明文書をつけて申し込みました。

結果は、ひとつは減額承認、ひとつは希望額の満額承認でした。

 

 

欧米では昔から現金払いは少なく、クレジットカードが多く普及していて、それが個人の信用力のポイントとなっています。

英語で言うcredit = 信用なのです。

最近の例では、マクドナルドでもクレジットカードで決済が出来るようになりました。

コンビニでも現金を全く扱わない店舗が試験的に導入されています。

ネット通販も多くがカード決済です。

決済の多くの場面で、日本もカード社会になっています。

 

「いつもニコニコ現金払い」

 

昔、こんな言葉がありました。

日本では長年、現金決済主義や無借金主義がよいものとされてきました。

しかし今は時代の風潮が明らかに変わったと思える、今回の事例でした。

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