福岡MPオフィスの松股です。
時代が平成から令和に変わり、10連休のゴールデンウイークも今日で終わり。
みなさまはいかがお過ごしだったでしょうか?
さて連休中の5月4日にフラット35を悪用した不正融資の記事を見かけたので、今回はその件について書きます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190504-00000004-asahi-bus_all
この記事にあるように、消費者金融などの借金を抱えている方に対して
「住宅ローンを多めに組んで借金を帳消しにする」
といった話をする住宅業者がいるのは事実です。
このやり方で住宅ローンの手続をするよう、当社に依頼してくる業者や一般の方がたまにいますが、当社ではすべて断っています。
また借金の帳消し目的がなくても、投資用物件購入に住宅ローンを使いたがる方も多くいます。
本来使うべき「アパートローン」よりも住宅ローンの方が低金利だからです。
住宅ローンの金利が1%前後であることに対して、アパートローンだと金利は低くても2%以上、昨年問題になったスルガ銀行は4%以上の金利が適用されています。
住宅ローンは「自ら融資物件に居住すること」を必須条件としています。
(親族居住用やセカンドハウスでも認められる場合がありますが)
融資する金融機関がこれを確認するのは、申込者の家族全員を購入物件の住所に移転した住民票です。
言い換えれば「新住所の住民票を出すだけ」です。
その後、金融機関が居住の実態調査をするという話は聞いたことがありません。
不正が発覚するきっかけの多くは、金融機関からの郵送物が差出人側に戻ってきた時です。
民間金融機関だと、低金利適用の条件として提携のクレジットカード(転送不可)を作らせたり、公共料金支払いの引落し口座に指定することで、不正融資をある程度防ぐことは出来ます。
しかしフラット35には、そのような融資条件はありません。
それが、フラット35が不正融資のターゲットにされやすい原因だと思います。
今回のような問題で困るのは、善良な申込者です。
事実、今年の初めに当社からフラット35に申込んだ案件で、承認獲得まで苦労した事例があります。
そのお客様は数件の投資物件を所有していて、合計で億単位のアパートローンを取組んでいる内容でした。
このような場合、審査の初期段階で「本当に住むのか」を疑われます。
審査中に何度も追加書類の請求や追加の確認事項があり、最終的に本申込み書類の提出から承認獲得まで1ヶ月以上の時間がかかりました。
新築物件だからなんとかなりましたが、これが中古物件だったらスムーズに購入できなかったかもしれません。
善良な申込者にしわ寄せがくることがないよう、このような不正融資がなくなることを強く望みます。
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